今回はAdobe Illustratorの新機能「クロスと重なり」を利用して、ケーブルニットを簡単に描く方法を解説致します。
今までケーブルニットのあのねじれた感じをイラレで表現できずに苦労してきたアパレルデザイナーも多いと思いますが、新機能の「クロスと重なり」を使えば簡単にねじれを表現できます。
「クロスと重なり」については以下の記事でも解説していますので、合わせてお読み頂けると分かりやすいと思います。
イラレをまだインストールされていない方は以下の記事を参考にしてみてください。
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編み目のブラシを作る
一番最初に使用するカラーを作っておきます。今回は3色のベージュで作成します。
色は無い色でもいいのですが、濃さを3段階準備しておいてください。
色の準備が出来たらケーブルニットの基本となる編み目を作ります。
楕円形ツールで幅:1.5mm×高さ0.6mmの楕円形を描きます。
塗り=ベージュ、線=濃いベージュで着色します。
出来上がった楕円の左端のアンカーポイントをアンカーポイントツールでクリックします。
これで左端のアンカーポイントはハンドルが無くなり、少し尖ったお米のような形になります。
出来上がったお米を回転ツールで20°回転させます。更にリフレクトツールで「水平」を選択してコピーします。
コピーが出来たらお米の一点が触れるように移動して配置ください。
メニューバー→表示→スマートガイドをオンにしてると配置しやすいです。
optionを押しながらドラッグして、この2粒のお米を増やしてください。
横に3列、縦に2列まで増やします。
この時も辺が重なるように配置してください。
長方形ツールで透明のの四角を作って、お米の背面に配置します。
この時、右のお米の中心点と左のお米の中心点に四角の左右の辺が重なるようにしてください。
透明の四角を選択して、配置できたら⌘+C、⌘+Fで前面にペーストして普通のベージュで着色します。
重ね順は上から「お米」→「ベージュ四角」→「透明四角」
最背面の透明四角の部分がブラシとして表現されるの範囲を決めるのでで、
きれいなつながりを作るために「透明四角」絶対に必要です。
図4では分かりやすいように少しずらして描いていますが、「ベージュ四角」に重ねて下さい。
今回は作業しやすいように少し大きめに編み目を使ったので、大きさを適当に調整して
ブラシウインドにドラッグします。この時に「透明四角」を必ず一緒にドラッグしてください。
ドラッグすると「新規ブラシ」というダイアログが出るので、「パターンブラシ」を選択してOKをクリック。
OKをクリックすると更に「パターンブラシオプション」というダイアログが表示されますが、
ここでは特に設定を変える必要はないのでそのままOKを押してください。
(名前ぐらいは変えておいた方が良いと思います。)
ケーブルニットの重なりを表現する
ブラシが出来上がったら、ケーブルニットの重なりを表現していきます。
ペンツールで縦の直線を描いて、メニューバー→効果→パスの変形→ジグザグを選択。
図7のようなジグザグダイアログが表示されますので、
大きさ:4mm、折り返し:5 ポイント:滑らかにを選択してOKをクリックすると波形の線が出来ます。
ブラシを適用する前にこの波線のアピアランスを分割しておきます。
メニューバー→オブジェクト→アピアランスを分割を選んでパスに変換します。
この作業をしておかないと後でリフレクトツールで反転が出来なくなります。
アピアランスが分割出来たら先ほどの「ニット」のパターンブラシを適用してください。
ブラシが適用できたらリフレクトツールで垂直に反転コピーします。この時の注意点は2つのニットの波が重なった時に少しだけ隙間があくようにしてください。
隙間が開かなければ図7のジグザグの大きさを少し大きくしてやり直してください。
メニューバー→オブジェクト→クロスと重なり→作成を選んで、重なってる部分を1つ飛ばしで
囲っていきます。
コツは隙間から隙間を囲むようにしてください。マウスでの操作は少し難しいですが、
失敗しても⌘+Zで戻って隙間から隙間を囲んでください。
これでねじれたような表現になってケーブルニットの完成です。
太さを変えたり、ジグザグの大きさを変えたりすると色んなケーブルニットが描けるので、色々お試し下さい。
どうしても面倒な方は以下でダウンロード出来るのでご利用下さい。
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