今回はAdobe Illustratorの拡大・縮小ツールの使い方をイラレ初心者の方に向けて解説致します。
拡大・縮小ツールはオブジェクト(図形)やパターン(柄)を
大きくしたり、小さくしたりするツールで、かなり頻繁に使うツールなので、
基本的な使い方を是非覚えて頂きたいツールです。
拡大・縮小ツールはツールバーの右側・上から7番目にあります。
基本的な使い方を以下の項目で解説致します。
オブジェクトをドラッグで拡大・縮小する。
拡大・縮小ツールの使い方は至ってシンプルです。
1.拡大・縮小したいオブジェクトを選択ツールなどで選択。
2.拡大・縮小ツールを選ぶ。
3.ドラッグする。
ドラッグする際にオブジェクトの外側にドラッグすれば拡大され、内側にドラッグすれば縮小されます。
縦横のバランスを保ったまま拡大縮小
ただ単にドラッグすれば、動かした感覚で拡大縮小されますので、
縦横比のバランスが変わり少し違った形に拡大縮小されます。
縦横比を固定したいときには、「Shift」ボタンを押しながらドラッグすると
縦横比が固定されたまま拡大縮小されます。
ダイアログを使って拡大縮小
ツールバーの拡大縮小ツールをダブルクリックすると拡大・縮小ダイアログが出てきます。
このダイアログに数値を入力して拡大・縮小することも出来ます。
ドラッグで拡大・縮小するのとは違って、ダイアログを使えば以下の様な細かな指示が出来ます。
ダイアログに倍率を入力
当たり前ですが、「縦横比を固定」か「縦横比を変更」のどちらかを1つしか選択できません。
縦横比を固定を選択した場合は倍率を入力します。
コピー機なんかと同じですね。
縦横比を変更した場合は「水平方向」、「垂直方向」のそれぞれの倍率を入力します。
例えば下図のように水平方向=200%、垂直方向=100%なら横に広く変形します。
逆に水平方向=100%、垂直方向=200%なら縦に長く変形するといった感じです。
オプション:角を拡大縮小
オプションで角のバランスも拡大縮小できます。
この場合の角は角丸です。
下図に角を縮小したときと、してない時を比較しましたので、見て頂けると一目瞭然ですが、
角を拡大縮小するのと、しないのではイメージがかなり変わりますので、
角の丸いオブジェクトを拡大縮小するときはご注意ください。
「角を拡大・縮小」に✓入れずに拡大縮小すると、元のオブジェクトの角のままなので、
かなり丸に近くななってしまいます。
逆にチェックを入れておくと元のバランスのまま拡大縮小されます。
オプション:線幅や効果を拡大縮小
線幅や効果も拡大縮小するか、しないかでイメージが変わります。
「線幅や効果を拡大・縮小」に✓入れずに拡大縮小すると、元のオブジェクトの線幅のままなので、
かなり太い線になってしまいます。
「効果」だともっとひどいことになります(笑)
下図のようにジグザグの効果を適用したセグメントを50%で縮小してます。
チェックを入れるか、入れないかでもはや違う形になってしまいます。
オプション:オブジェクトの変形 or パターンの変形
このオプションは「塗り」か「線」にパターンが使われている時のみにチェックできます。
オブジェクトを拡大縮小するのか、パターンを拡大縮小するのか、
あるいはどちらともを拡大縮小するのかを選べます。
オプションを使った時の注意点
上記のように様々なオプションが指定できますが、
一度指定したオプションは次にドラッグで拡大縮小する際にも記憶されています。
それに気づかずにドラッグで拡大縮小してしまうと、
デザインのバランスが崩れてしまいますので、ダイアログでの確認を忘れずに行ってください。
私の本業のアパレルデザインで例を挙げると、デザイン画を線幅や効果を拡大縮小に✓を入れずに
拡大縮小してしまい下図のように分けが分からなくなっているデザイン画をよく見かけます。
みなさんもドラッグでの拡大縮小の時はお気を付けください。
まとめ
拡大縮小ツールはイラレの中でも良く使うツールです。
非常に簡単に色々な設定で拡大縮小できますが、
ちょっとした落とし穴もありますので、ご注意ください。
コメント